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「麻の葉模様」大麻博物館・asanoha lab 著

「麻の葉模様」大麻博物館・asanoha lab 著が発売されました。

本書は麻の葉模様の歴史から現在の活用、模様に携わっている会社のインタビューが紹介されています。
また巻末には麻の葉模様の書き方を手書きとグラフィックソフトを用いた方法で紹介していたり、折り紙での再現などが紹介されています。

古くは鎌倉時代に快慶や運慶に代表される慶派の仏師が麻の葉模様を用いています。このころにはまだ麻の葉模様と名付けられていませんでした。
麻の葉模様は大麻草の葉を模して作ったものではなく、その幾何学模様が大麻畑を上から見たところに似ているところから麻の葉模様と呼ばれます。

本格的に大流行したのは江戸後期に歌舞伎役者が衣装に使った時からです。現在で言えばアイドルのような存在で大ヒットした芝居で繰り返し着用したのが大きかったようです。
歌舞伎は現在伝統芸能ですが、当時は大衆演劇で幅広い世代に影響を与えたようです。

著者の大麻博物館の館長である高安氏は街で見かけた麻の葉模様をよくツイッターで投稿されていましたが、それらもこの一冊に網羅されています。
お寺や神社、浮世絵、仏画、産着や着物にもちろん用いられていますが、現在の最先端の商品や建造物に採用されているものがたくさんあります。
東京スカイツリー、新宿駅、コカ・コーラ、スターバックス、ホテルオークラ東京、キリンやサッポロの飲料やアディダスのリュックなど至る所に見つかります。

私の職場に近い名古屋駅の居酒屋でも間仕切りや靴箱のキーホルダーが麻の葉模様で統一されたお店があります。意識してみるとけっこう見つかるはずです。

学校法人麻布学園(校歌には麻の葉が登場し、校章も麻の葉)の校長はインタビューで磨くという漢字は大麻繊維を採取する際に石を用いたことに由来し、学校は人間同士磨き合っていく場にしたいと語っています。
その他、麻の葉模様に携わる方々のインタビューが収録されていますが、皆さん技術や伝統への誇りに溢れているのがわかります。

本書はおしゃれで読み応えあり、最後にセルフ麻の葉模様も楽しめる充実の一冊です。クラウドファンディングで制作費を募ったのですが、目標金額にすぐ達したところに麻文化に対する理解や支援の大きさが確認できました。

大麻博物館長の高安氏は映画「麻てらす よりひめ 岩戸開き物語」では大麻の糸績み技術伝承の講師として出演されていました。
私がメイヂ健康大麻油を命名する際に勝手に勇気をいただいたので恩人のような方です。

大麻博物館著作「大麻という農作物」もぜひご一読を。

高野泰年

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