マスメディアは誰の物?
この度、三木信夫氏の講演会の広告をいくつかのメディアに依頼しました。審査を通ったが営業部がNGを出したところや門前払いのような断り方をするところ、全国版でないと引き受けないと値段を吊り上げ、掲載を暗に断ってくるメディアもありました。
今回は毎日新聞社がとても好意的で気持ちよく掲載を引き受けてくれました。
私達、メイヂ食品株式会社は「大麻油」という今の日本では誤解を招きかねない商品名で堂々と広告を打ち、店頭で販売することにより一日も早い大麻草の名誉回復を目指してきました。
様々なメディアと関係を築き、大麻を取り巻く現状を幅広くを伝えるため記者会見も開きました。10社ほどのメディアに出席してもらいましたが、残念ながら記事にしてくれたのは3社ほどでした。
日本経済新聞という日本で最も審査の厳しい新聞紙にも広告を掲載しました。広告審査会という外部団体が審査に4か月以上を費やしました。
これで全てのメディアに露出ができると思いきやテレビCMはそれ以上の審査の厳しさで、もう何か月も結果を待っています。
マスメディアに大麻草を正面から取り上げさせるという私の試みは確かに前進はしていますが、予想を遥かに超える進展の遅さです。
産業大麻が合法化したアメリカですが、かつてエネルギー業界が先頭を切って政治家を操り、大麻草の弾圧をしました。追従したのは製薬業界、酒タバコ業界、繊維業界です。
日本でもこれらの企業が広告主としてマスメディアに圧力を掛けているのでしょう。また米国が自国の大麻製品を日本に売りつけるために日本の政治家に圧力を掛け、メディアにその力が及んでいるとも考えられます。
アメリカで医療大麻が合法化したのは州政府が連邦政府に対して毅然とした態度を取ったからです。州には連邦政府を恐れない医師がいて、裁判所があったからです。それでも何十年も掛かってアメリカ全土に合法化が広がりました。
今、日本の新聞社は産業大麻について肯定か否定か立場を公表できていません。アメリカで産業大麻が合法化された記事を見ても、日本の産業大麻の是非には一切触れません。栽培農家はわずか33件で絶滅の危機に瀕しているのに。
明らかに読者じゃない方を向いています。製薬業界や酒タバコ業界など大口スポンサー、警察、厚生労働省のための報道機関になっています。消費税を軽減してもらったのでますます政府の意向に逆らえません。
大手芸能事務所が所属タレントと対立して追放されるニュースを見かけます。テレビに出られるのは視聴者の見たいタレントではなく、プロダクションが選んだタレントです。
プロダクションの都合を視聴者に一方的に押し付ける「公共放送」が公共の物と言えるでしょうか。
戦後アメリカに押し付けられた大麻取締法を70年以上守り強化してきた、まるで属国のような日本。神事に欠かせない神聖な植物を敵視するように仕向けるとは、アメリカも本当にグロテスクな占領政策を敷いたものです。
トランプ大統領のお許しが出るまで、日本は産業大麻の合法化ができないなどと考えたくはありませんが、現実にありえる話です。
庶民の力で大麻合法化を勝ち取ったアメリカ国民を大いに見習い、私はマスメディアを変えられるよう活動していきたいと思います。
やるだけ無駄かもしれませんが、やってみなければわからないことです。担当者の勇気が足りなかった、そんな理由で大麻油の広告が実現しなかったメディアもあります。
同業で有名人に顧客がいるが、CBDを愛飲しているとは決して公表してくれないという話でした。これも社会的評価を下げるかもしれないという恐怖のせいだと思います。
これまで国民が声を上げることで消費増税した政権を倒したり、薬害エイズ問題を追及してきたことがあります。
大麻の問題もきっと解決できます。関わった人がそれぞれの現場で少しずつ勇気を出すだけでいいのです。
高野泰年