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大麻使用罪創設を目論む大麻規制検討小委員会スタート

<大麻の「使用罪」導入の方向で議論 厚労省の新たな小委員会がスタート>
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/cannabis-regulations-shouiinkai-1
厚生労働省の「大麻規制検討小委員会」が新たに始まり、大麻の「使用罪」導入の方向で議論することになりました。
また前回の検討会と違い、「発言者の特定を行わないこと」とする傍聴要件がなくなりました。
岩永直子 BuzzFeed Medical Editor, Japan

上記バズフィードの速報によると、この小委員会の検討項目は医療大麻の推進、産業大麻の規制緩和、CBD商品取扱い要綱、大麻の使用罪創設の4つ。
最重要項目が使用罪なのは大手メディアの報道から明らかである。

朝日新聞デジタル記事
医療用大麻の解禁へ議論 使用罪の新設も 夏には法改正の骨子
https://www.asahi.com/articles/ASQ5T64GJQ5TUTFL011.html

昨年の「大麻等の薬物対策のあり方検討会」(有識者会議)でもマスコミ各社がフライングで使用罪の創設を報道した。
https://news.ntv.co.jp/category/society/872577
https://mainichi.jp/articles/20210611/k00/00m/010/177000c

この検討小委員会も「議論を尽くして使用罪を創設した」という既成事実を作るためにあるようだ。
有識者会議では発言者を特定して報道しないように通達されていたが、バズフィードの抗議によってこの小委員会ではその制限は無くなった。

厚労省の事務局は公開の原則に例外があるなどと主張しているが、秘密裏にコソコソと会議を進めたいだけである。
議事録も昨年の有識者会議同様に次回会議直前に公開されることになると思う。

大麻の依存性はカフェイン程度、死者もなく、刑罰より治療というのは世界的な流れである。
新たに使用罪を創設したら、日本だけ文明退化することになる。

有識者会議の委員であった岡﨑重人: 川崎ダルク支援会理事長が外されている上に、松本俊彦医師は小林桜児神奈川県立精神医療センター副院長と交代してしまっている。

薬物依存症の患者を診療する精神科医として委員になった小林氏だが、バズフィードの記事によると

「大麻を使用していると他の薬物に移行しやすい傾向はある」として、何らかの法的な規制が必要だと発言。
「違法であることによって何かしら生活に困り感が生じて、それが止め続ける動機づけの一つになっていると患者からの話に出てくることがある。
一方で、刑事罰化に伴うスティグマはまさにあり、日本の場合は『前科者』が社会的に排除されてしまう要素がある」とした上で、こう述べた。
「できるだけ早く患者さんに困り感を感じてもらって、早く生活のトラブルを感じ、薬物を使いながらの生活は無理なんじゃないかと感じてもらう一つの要素として、
何らかの司法の強制力があってもいいんじゃないか。逮捕されたことがきっかけで考えが変わる患者さんもいる。
刑事罰とは違った形で、患者さんの生活に何かしらの困難感が生じるような、法的な対応を日本で考えてもいいのではないか」
「使用罪」導入の論点については他の委員からも特に反対意見はなく、導入の方向で議論が進むことになる。

引用以上。発言の前後に整合性がないが、<支障なく生活している大麻使用者に使用罪で嫌がらせをして、社会から排除したい>そうだ。
他の委員もこれに同意する、異常な会議である。

この小委員会には有識者会議で解説された松本俊彦先生の資料がちゃんと用意されている。
正高先生との使用者調査の結果“大麻使用者はおおむね健康に暮らせている”も追記されている。
これらの資料も無視して、無理やり大麻使用罪を創設するのである。

・薬物を違法にすると、暴力団が薬物取引で莫大な利益を得る。合法化するとその分が税収にもなる。
・薬物使用者に厳罰を課すのは依存をますます深刻にさせることになる。
・ラットパークの実験でわかるように依存症を直すには環境を整えることである。
・依存者に公的機関から薬物を支給する方が、逮捕や裁判、施設に収容するなどの費用より税金が掛からない。

これらは明白は事実である。

ヨハン・ハリ著<麻薬と人間100年の物語>には世界中の薬物依存に対する試みが網羅されている。結論は<厳罰は逆効果>。
この書は「ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ」として映画化された。世界の大麻弾圧はハリー・アンスリンガー連邦麻薬局長の偏見から生まれている。
https://gaga.ne.jp/billie/

日本で大麻使用による死者は毎年ゼロ。では何人くらいが入院するのか、一昨年厚労省に情報開示を申し込んだが、そんな資料はないとのことだった。
日本の政府機関も規制検討小委員会も大麻を吸ったことがないし、知らないし、知ろうともしないのである。

大麻の合法化や非犯罪化している国は自国の大麻使用者に対して調査や聞取りをしているが、厚労省はいつまでもそれをしようとしない。
よその国の研究結果を歪めて、間違った法律を作ろうとしている。

この小委員会が大麻使用に厳罰を科すような結論を出さないように、今後も進展を注視していきたい。
政府やマスコミの悪意が揺ぎ無く、抗議しても大して意味もないことはこれまで散々経験してきているが、それでも何もしないわけには行かない。
大麻だけの問題ではなく、政府が事実に向き合わないこと、科学を無視することなどあってはならないからだ。

参考

第1回厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会大麻規制検討小委員会 資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25825.html

「大麻等の薬物対策のあり方検討会」は第7回も平行線
https://onl.sc/pygWwf6

日本初の大麻使用者への大規模調査で判明 「おおむね健康に暮らせている」
https://onl.sc/Gj7VrYp

参考文献 <麻薬と人間100年の物語 薬物への認識を変える衝撃の真実> 著:ヨハン・ハリ 訳:福井昌子 発行:作品社

 

高野泰年

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