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大麻知識チェックは厚生労働省の断末魔なのか。

厚生労働省が大麻規制小委員会のとりまとめを公開している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000189913_00002.html
評価できる点は
・大麻の身体依存性は低いと認めている。
・医療大麻の有用性を認めている。
・国際整合性を図るとしている。
・薬物依存症患者の治療や社会復帰について省庁間を跨いて取り組むとしている。

評価できない点は
・無理やり大麻使用罪の必要性を訴えている。
・ゲートウェイドラッグ理論を認めている。
・大麻の危険性について未成年の例がほとんで、具体的な数値もない。
・大麻の危険性を強調し過ぎて医療大麻へのアクセスを躊躇する患者が出てくることを考えていない。

私が第一に思うのは国際整合性を図るのなら、個人の薬物使用は非犯罪化するのが当前で使用罪の導入などあり得ないということ。
医療大麻はEU全域で認められているので特定の薬品ではなく大麻の全草利用を採用するべきだ。
また医療大麻の有用性を認めていながら、大麻の有害性ばかり強調している。大麻を適量使用することは健康に良いとをしっかり記述しないといけない。
本当に往生際が悪い。

ゲートウェイドラッグ理論はとっくに破綻している。
一昨年の<大麻等の薬物対策のあり方検討会>の資料にも大麻使用者が増えているのに覚せい剤使用者は増加していないことを示す表が4度も出てくる。

大麻合法化のメリットを私は以下のように考える。
・大麻の適正使用は国民の健康増進と社会保障費の削減をもたらす。
・大麻産業は雇用を生み、税収を増やす。
・有能な人材を無駄にドロップアウトさせなくて済む。
・大麻所持を非犯罪化すれば摘発に要する以下の費用を無くすことができる。
薬物事犯の一人当たりの逮捕・裁判・収監にはおよそ40万円掛かる(日本大麻党の小林宏党首の聞き取りによる)。昨年は大麻所持で5000人もの逮捕者がいたため20億円もの費用である。
また刑務所で受刑者を管理するのに一年で200万円掛かるとも言われている。
非犯罪化は取り締まり部署や社会復帰支援・依存症治療事業も縮小できる(失業や退学を招く取締まりこそが依存症治療を困難にしている)。
厚労省は令和5年度に7千9百万円もの予算を掛けて、薬物乱用防止・大麻制度見直しのデジタル広告を打つそうだ。

合法化した方が間違いなく国が豊かになるからこそ、諸外国で規制緩和や産業振興がなされている。
こと大麻に関して厚労省は国家に多大な損失をもたらす有害集団である。

厚労省は<正しい知識を伝える大麻情報サイト 知ってる?大麻のホントの話>なるサイトを設けた。
大麻知識チェック、大麻間違い探しトーク、TAIMA-GRAPHの3部からなる啓発プログラムだが、後世間違いなく嘲笑される内容である。
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/campaign/a_01.html
ここには国際整合性もなければ、医療大麻へのアクセスもない。
利権のためには国民に平気で嘘をついて、厚労省の断末魔のようだ。

バイデン米大統領が繰り返し大麻の非犯罪化を表明している。
あまりの多くの人の人生を狂わしてきたと反省し、刑務所にいる人々を釈放している。
タイに続いて、ハワイも嗜好大麻合法化に向かっている。
厚労省はいつまで嘘をつき続けられるだろうか。

参考
<大麻関連障害患者の特徴と国内における治療・支援体制>
松本俊彦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター長
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000941500.pdf

国連人権委員会は薬物の個人使用を非犯罪化せよと勧告する
https://onl.tw/2psjwDP

高野泰年

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